「民藝 Another Kind of Art 展」で考えたこと

こんにちは、KEISUKE.です。

先日、東京 21_21 DESIGN SIGHT で開催されている「民藝 Another Kind of Art 展」に行ってきました。

 

この企画展は、日本民藝館の現館長である 深澤直人氏のディレクションによるもので、同館所蔵の選び抜かれた100点余りの民藝品と写真や映像によって「民藝」を紐解いていくものです。

 

約100点の民藝品は32にカテゴライズされて展示。各々に深澤直人氏の言葉が記されています。

 

 

 

その中のひとつに、私は足を止めました。

そこに記されていた文章を正確には覚えていませんが、おおよそのニュアンスでいくと…、

「つくり手は不完全であることを求めて、どこで手を止めるかを考える。」

 

いわゆる、「不完全の美」ということか?

 

「民藝」に造詣の深い人には、賛否両論、今更何言ってるんだ?等々...、様々な意見があるかも知れませんが、ここから先はあくまで私の個人的な考えです。

 

 

 

 

「民藝」には確たる定義が無いと言われるものの、名もなき職人たちによる民衆的工芸を「民藝」と名づけ、民衆の用いるそれらの日常品に美を見出した「用の美」が、大枠での定義ではないかと思っています。

 

 

「民藝」という世界の「美」は、美術館などのガラスケースの中にあるものではなく、ふだんの生活の中にあるもの。

 

つまりは、名もなき職人がつくったものを、ここでは敢えて「雑器」という言葉に置き換えるならば、「雑器」を「美」の領域まで昇華させるのは、ふだんの生活の中で「雑器」を使用している「つかい手」の役割なのではないか?

例えるなら、「つかい手」は大仏開眼のように、「雑器」に魂を入れ込むことで「用の美」を備えた民藝品へと育てあげる。

ということは、「つかい手」も最終的には「つくり手」に成るんだ⁉

 

 

つくり手が「不完全の美」として残した最後のワンピースを、つかい手は自身の生活の中で、ゆっくりと、そしてじっくりと探し求め完成させていく。

 

 

深いなぁ~!!! (汗)(汗)(汗)

 

お店に並んでいるどの商品をどのような場面でどのように使い、どのような「用の美」へと育てあげていくのか?

 

そう考えると、商品選びが一段と愉しくなりそうな気がしますね!!

 

「民藝 Another Kind of Art 展」は、東京ミッドタウンの21_21 DESIGN SIGHTで、2019年2月24日迄の開催です。

 

今日も最後まで読んでいただきまして、有難うございました!!

 

 

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